デジタル画像では、色画像は三刺激値の配列か、三原色による三つの輝度値配 列(三枚の画像成分)で表現される。この輝度値配列を image channel (画像チャネル)と呼ぶ。原理的には画素チャネル値は特定の色フィルタを通 して見た画像の輝度値である(式11.1.2)。
ただし、は原色フィルタによる輝度分布であり、 は relative luminous efficiency functionとも呼ばれる人 間の目のフィルタである。
デジタル画像では、人間の眼に対して二つの隣接値が同じ輝度の変化を表して いるように値を決定する方法が問題になる。Weberの法則に従えば、輝度の違 いに対する人の目の感度は、(式 11.1.3)のように表せる。このことから、輝度値fからへの 変化と同じ変化はgからへの変化で観測 できる。つまり、対数的な値が視覚的に等価な段差を表現するために用いられ る。
対数的離散画素チャネル値を用いると、可視スペクトル全てを表現するのに50 段階ほどあればよいという研究結果がある。ゆえに、64階調が出力機器にはよ く用いられる。正確性を期すためには、256階調が用いられている。