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亀田能成,
美濃研,
総合情報メディアセンター
並行投影(直交投影、正射影とも呼ばれる)とは、空間内にあるベクトルを考 え、それに平行に物体上の一点を画像平面I上の一点へ投影する方法であ る。これについては、図2で理解したほうがはやいだろう。ここ では簡単のため、視線方向はZ軸負の方向に向いているものとし、画像平面は で規定される平面とする。
このとき、空間内の一点は、画像平面I上の一点 に投影される。これは、
で表現される。ただし、点Pを画像平面Iにプロットする際にはに意 味はない。また、図2においてを満たすz値 を持つ物体のみが投影対象となり、画像上に表される。また、画像平面上の撮 像領域が画像として可視化される。
この方法は非常にアルゴリズムが簡単であり計算量も少ないという利点がある が、古代の日本画のように、奥にある物体と手前にある物体とが同じ大きさに なるという欠点がある。このため、実際のCGに用いられるよりはCADなどの見 取り図を描くときのように寸法の正確さが求められる場合に利用されることが 多い。