発表文献, 研究, 資料と情報, 亀田能成


next up previous
Next: 各ノードの状態と差分画像 Up: 差分画像を利用した人体の動作認識 Previous: 人体のモデル化

慣性を考慮した動作記述

 

本研究では、人体の動作に慣性が働くと仮定する。正確には、人体モデルを構 成する各ノードにおいて、外乱要因がなければ回転の角速度は保存されると仮 定する。これは自然な仮定である。実際は常に角速度が保存された関節の動き をしているわけではないので、角速度保存則に加えて、角速度の時間的変化を 見込まなければならない。

いま、ある時刻tにおいて、人体モデルの一つのノードの運動を考える。こ のノードが表す体節の時間内における運動は、等角速度運動と外乱 要素の合成と考えられ、時間後に予測される関節角度の範囲は以下 の式で拘束できる[1]。

ただし、は時刻tにおける関節iの軸kの角度、はその角速度を意味する。は、運動の種類によって異なる値 をとるが、人体の場合、その上限はほぼ一定であると観察される。



Yoshinari Kameda
1997年04月07日 (月) 17時08分18秒 JST