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関節物体とそのモデル

 

本稿でいう関節物体とは,関節角度によって,かつそれによってのみその姿 勢が一意に決定される物体をいう.

関節物体をモデル化するに際して,本稿では以下の条件を設ける.これらは多 くの関節物体に見られる共通点であり,本研究の一般性を失うものではない.

関節物体モデルは,木構造のデータ構造で表現する.このデータ構造を姿勢決 定木と呼ぶ.姿勢決定木の各ノードは関節物体の一つの体節に相当し,その体 節の幾何形状並びに親ノードとの間の関節に関する情報を持つ.表 1にその属性の一覧を示す.幾何形状はさらに剛体部と関節角度依 存部に分けられ,後者は関節角度の値に応じて変形する.ノードiのローカ ル座標系は,その原点が親ノード座標系内の関節接続点に一致するように親ノ ードと接続する.関節の回転は表1中のk=0,1,2の順に行われる. 関節角度は関節可動範囲を逸脱しない.

  
表 1: 姿勢決定木のノードのデータ構造

なお,姿勢決定木中の根ノードrにおいて,関節接続点は三次元世界座標系 内での根ノードの位置を表す.つまり,本稿では,関節物体の存在位置は根ノ ードの関節接続点によって規定される.また,その関節角度は三次元世界座標系に対する回転を表す.

従来の研究[6,8]では各体節の幾何形状を円筒ないしそ れに類するもので近似していた.これに対して,本研究では各体節の幾何形状 を表現するのにパッチを用いているので,複雑な幾何形状の対象物体であって も精度のよい近似表現が可能である.

人体を対象にした関節物体モデルの幾何形状の表現例を図 1,2に示す.図 1は人体の胸部に対応するノードである.淡色表示された パッチが体節の剛体部に相当する.濃色表示されたパッチは親ノードとの間の 関節角度依存部に対応し,関節角度の変化に従って変形する.

  
図 1: 胸部に対応するノード

  
図 2: 女性モデル



Yoshinari Kameda
平成7年5月23日 (火), 午後 11時20分47秒