Set-up of Casper Cartridge (2013 Summer)
English,
Casper Cartridge (2013 Summer),
Casper Cartridge Top,
kameda-lab.org
(2014/06/02, 16:13 JST)
起動用USBメモリの作成方法
ここでは、Casper Cartridgeで、USBメモリブートするまでを説明します。
全体概要についてはこちらをご参照ください。
(Step:1) 必要なハードウェア
- USBメモリスティック
(必要サイズは表参照)
(経験上、BootするPCのBIOSとの間に相性があります)
(USB2.0のものは問題が少ないですが、Step:3のコピーや起動に時間がかかります)
(USB3.0のものはうまくいけば快適ですが、相性が相当シビアです)
(USB3.0ではBuffaloのRUF3-K16Gが相性問題が一番少ないようでした)
- Windows PC
(初めのうちはUSBメモリ作成用のWindows PCとして、後半はCasperを実行させるPCとして用います)
(もちろん、2台用意してUSBメモリ作成用とCasper実行用と使い分けても構いません)
(BIOSでBoot Menuが選べるPCが便利でしょう)
Windows PC上のHDDを20GB程度、一時的に使用します。
全体で5GB〜10GB近くダウンロードするため、高速なインターネット回線が必要です。
(Step:2) 標準的なUbuntu起動用USBメモリの作成と動作確認
- Windows上で、Universal USB Installer (UUI)を導入します。
ver. 1.9.3.5
(動作確認にはVer.1.9.3.5を利用しました)
(USBブートを作成する類似ツールはありますが、本プロジェクトでは必ずUUIを使用してください)
- 用意したUSBメモリを挿入しておきます。ここではそれがF:ドライブに見えたとします。
(他のドライブを誤って指定すると大変なことになるので注意しましょう)
- UUIを起動して、下記のようにセットアップします。
(Ubuntu-12.04.2-desktop-amd64.isoを指定してください)
(Ubuntu-12.04.2-desktop-amd64.isoは初回はダウンロードして下さい。695MB程度です)
(下記図中のStep2の保存パスは適宜読み替えて下さい)
(下記図中のStep4のpersistent fileはあとで置き換えるので、ここではテスト用の100MB程度で十分です)
- 作成が終了したら、そのUSBメモリを用いて Ubuntu を起動します。その際、EFI機能は避けて下さい。
(USBメモリからの起動法についてはご使用PCのBIOSの取扱説明書をご参照ください)
(F12などでBoot menuがある場合、そこで利用するUSBメモリを指定するのが簡単でしょう)
(EFIを使って起動してしまうと、起動は成功するものの、persistent fileが参照できていないため作業の記録ができません)
(BIOSでの起動に成功すると下記のようなスクリーンになります。起動シーケンスが始まるのでそのまま放置してください)
- 起動に成功したら、Ubuntuを試用するかインストールするか尋ねてくるので、"Try Ubuntu"を選択してください。
(動作確認するだけなので言語選択は English のままで結構です)
- 起動が終わると、最終的に下記のようなスクリーンが見えるはずです。
- 動作確認の為、デスクトップにアイコンを1つ作成してみてください。
(右クリック→Create New Document→Empty Document→ファイル名を kameda.txt など)
- 再起動してみましょう。
(シャットダウンは右上の歯車をクリック→Shut Down)
(起動時にはBIOSでUSBメモリ起動することを忘れないように)
- 再起動後、先ほど作成したアイコンがそこにあれば準備は成功です。
(アイコンがなければ、USB上に作業記録が保存されていません。これまでの作業を見返してください。特にEFIに注意)
(Step:3) Casper Cartridge用ファイル群の入れ替え
Step:2の動作確認に成功したら、一旦Windows環境に戻ります。
Step:2で用意したUSBメモリのうち、2か所のファイル(群)を置き換えることで、目的の環境を構築します。
ここでは Windowsに戻って、Step:2のUSBメモリを挿入したらそれが E:ドライブに見えたとします。
- CasperFS
E:\casper\filesystem.* (4ファイル)
filesystem.squashfsがUbuntu起動時の read-only なルートファイルシステムに相当します。
参考までに、Ubuntu 12.4.2 desktop ではこれが670MB程度です(CDROMの容量に合わせてあるのでしょうね)。
- casper-rw
E:\casper-rw
casper-rw はUbuntu起動時の書き換え可能なルートファイルシステムに相当します。
ルートファイルシステムへの変更やホーム以下の変更は、全てこのファイル内に記録されていきます。
一般には persistent file と呼ばれています。
デフォルトでは、UUIで指定したサイズのcasper-rwが用意されてあります(ここでの例では100MB)。
casper-rwを削除するかファイル名を変更して起動すると、CDROMブート同様、作業記録が残らない状況になります。
手順は以下の通りになります。今、目標を Casper 5XX とします。
Windows上で20GB程度のHDD領域を作業用に確保しておいてください。
- CasperFS
- 表Casper 5 list (2013 Summer)中の5XXの列で、CasperFS行の zip ファイル(CasperFS5XX.zip)をダウンロードします。
(可能であればmd5sumの確認をしてください)
- ダウンロードした圧縮ファイルを展開すると、filesystem.* の4つのファイルが得られます。
- E:\casper\以下のfilesystem.* の4つのファイルを削除してください。
- E:\casper\へ先ほどダウンロード・展開して得られた filesystem.* の4つのファイルをコピーしてください。
(USB2.0だと数分から数十分かかります)
(下記はCasperFS530.zipからの4ファイルをコピ―し終えたときの一例です。)
- casper-rw
- 表Casper 5 list (2013 Summer)中の5XXの列で、casper-rw行の zip ファイル(casper-rw530.zip)をダウンロードします。
(可能であればmd5sumの確認をしてください)
- ダウンロードした圧縮ファイルを展開すると、casper-rwというファイルが得られます。
- E:\casper-rw を削除してください。
- E:\ へ先ほどダウンロード・展開して得られた casper-rw をコピーしてください。
(USB2.0だと数分から数十分かかります)
(下記はcasper-rw530.zipからのcasper-rwをコピ―し終えたときの一例です。)
(Step:4) Casper Cartridge起動
Step:3で作成したUSBメモリを用いて、PCを起動します。
成功すれば下記のような画面に成ります。右上の時計のところにバージョンが正しく表示されていれば成功です。
(ここでは [Casper530] )
あとは通常のUbuntuと同じように使えます。
コマンドの起動には、まずは Window キーを押します。下記はWindowキーを押した状態です。
ディスク容量が最大でも4GB程度しかないので残量には注意しましょう。
(Terminalを起動して df コマンドで確認している様子。 /cow の Available が残量[KB]です。)
(Casper530は最初から残り2.4GB程度しかありません。)
kameda[at]iit.tsukuba.ac.jp