Contents of this page are obsolete. This page is preserved and stored at this URL just from historical viewpoint. Original URL was http://www.mm.media.kyoto-u.ac.jp/members/kameda/...
Please visit www.kameda-lab.org for recent information. (2002/12/06, kameda@ieee.org)

Kameda, Research, Documents and Info


next up previous
Next: 本研究における手指モデル実現 Up: 手指モデル Previous: 手指の要素分割

手指モデルの構造記述

ここで利用する三次元形状モデルでは、その形状を決定づけるのは関節で繋が る剛体部品どうしの位置関係である。人間には伸縮機能を持つ関節がないの で、実質的には手指中の関節の回転角がパラメータとなる。これを関節パラメ ータと呼ぶ。

前節で除去した関節以外に、手指モデルの17個の剛体部品間には16の関節が存 在し、各々一ないし二自由度を持つ。これらのパラメータの総数は22である (表1)。各パラメータには、運動学に基づく可動範囲が定めら れている。これら22個の関節パラメータを全て求めることは、手指の三次元形 状の推定を意味する。

  
表 1: 採用した手指の関節

剛体部品間の関係を関節によって全て記述すれば、それが手指モデルの構造記 述となる。そこで、本研究では、全ての関節が二つの剛体部品間の二項関係で あることに着目し、かつ簡潔なデータ構造が要求されていることから、手指モ デルの記述法に木構造を採用する。手指モデルのこの構造記述を、部品位置決 定木と呼ぶ。図1にこれを示す。各剛体部品は木状の接続関係を持 つ。各ノードは剛体部品を表し、ノード間のアークは、太線が二自由度の関節 を表し、細線は一自由度の関節を表している。この部品位置決定木表現におい て、各ノードは次のような情報を保持する。

剛体部品の形状は、CGで利用されているどのような形式を用いて表現しても よい。これは、本手法の利点の一つといえる。

  
図 1: モデルの部品位置決定木

部品位置決定木は、三次元形状推定法の制御情報をその構造によって表現して いる。すなわち、この木構造は、各剛体部品の位置が親ノードから子ノードへ 向けて順番に決定されていくことを意味する。また、関節パラメータは全て独 立である。これにより、部品位置決定木はモデリングに要求される二つの資質 を満たしているとわかる。



Yoshinari Kameda
1997年04月03日 (木) 20時03分13秒 JST