NaviView:ITSにおける外部映像を利用した運転者への視覚支援
[English],
研究インデックス,
画像情報研,
www.kameda-lab.org
2007/03/16
概要
交通における安全確保は、現在社会の大きな課題の一つです。
そのために、ITS(Intelligent Transport Systems)技術が
開発されてきました。
我々は、自動車の運転において、運転者の視覚を拡張する技術を
研究開発しています。
我々のアプローチの特徴は、
道路監視カメラなどの外部視点映像を積極的に利用し、
運転者にとってそれらの認知に違和感がないように
提示することです。
この取り組みを総称して NaviView と呼んでいます。
我々は、方法を提案するだけではなく、
限りなく現実的な交差点での実証実験や、
実車とほぼ同じ環境のシミュレータを通して、
提案方法の検証に努めています。
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道路によく設置されているミラーは、
運転者が死角を見る上で役に立っていますが、
通常のミラーでは光学的な特性を超えた死角提示は当然出来ません。
我々は、そうした物理的な限界を打破できるバーチャルミラーを
提案しています。
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道路監視カメラ映像を前方上方に浮いている鏡の形で表示することで、
ドアミラーやルームミラーよりももっと広い範囲の可視化を実現します。
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フローティングバーチャルミラーは、交差点での左右折時の
バイク巻き込み回避などにとりわけ効果を発揮するものと期待されます。
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対向車線の道路監視カメラ映像をスロープの形に合成して表示することで、
運転者から直接見えない対向車を目視で確認できるようになります。
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複合現実感技術による運転者への視覚的情報提示のためには、
フロントガラスの広い範囲に渡って表示できるHead Up Display(HUD)が必要です。
我々の提案するウィンドシールドディスプレイ(WSD)nは、簡単な機構ながら
広画角・高解像度・高輝度という特徴があります。
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WSDを用いれば、複合現実感技術によって、
極めて直感的な可視化による道案内を実現することができます。
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ITSの実証実験では、実車では回数を重ねることができない一方、
シミュレータでは現実に必ずしも即しないデータしかとれない危険性があります。
そこで、実車とシミュレータとが同一の運転者環境になるように
システムを構成しています。
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視覚増強に関する我々の研究では、
現実的な道路監視カメラの映像ソースを利用します。
そのため、これらの映像ソースを実際の交通状況から獲得するため、
本学内の構内道路(路線バス・一般車両も頻繁に走行します)にシステムを構築しました。
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発表文献
から適宜適切なものをご参照ください。
研究に参加されたい方へ
本研究に興味をもち、このような研究に参加して研究を進めてみたいと
考えておられる意欲ある方を広く募集しています。
[2004/06/13]
- 学内外から大学院生として
本研究グループは
画像情報研究室
(代表:大田友一、筑波大学大学院 システム情報工学研究科
知能機能システム専攻)に属していますので、大学院を受験して下さい。
受験の前に、是非、
大田教授
(ないし
亀田)
までご連絡ください。
- 企業・外部研究組織から
共同研究につきましては、
大田教授
(ないし
亀田)
までご連絡ください。
個人であれば、社会人入学(大学院博士課程)という形もあります。
- 4年生として
筑波大学工学システム学類(通常の大学でいう学部に相当)の
知的システム主専攻・機能システム主専攻の学生に資格があります。
まず工学システム学類に入学して、三年生の終わりまでに良い成績を
取っておきましょう。
メンバー
研究自体は2003年以前から続いてきています。
ここで挙げているのは、2003/04/01以降の体制だけです。
代表 :
大田友一
指導 :
大田友一(199?-)、
亀田能成(2003-)、
向川康博(2004-)
主要研究メンバ :
小島和浩(2003)
田谷文宏(2003-)
佐藤暁彦(2004-)
kameda@image.esys.tsukuba.ac.jp