Old: Ver.1 - 3: Ubuntu Desktop 10.04 LTS Japanese Remixでの日本語環境とOpenCVのコンパイル方法

English, Casper Cartridges, kameda-lab.org 2010/11/19a, (2012/10/10)

最新版について

Ver.3シリーズより新しいCasper Cartridgeがあります。
下記からアクセスしてください。
【Casper Cartridge Top】


Ver.1-3概観 カートリッジ一覧 解説 内部作業履歴 OpenCVサンプル群 ARToolKit PTAM OpenCV開発版

概要

2GB以上の容量のUSBメモリスティックを使って、Ubuntu10.04LTS/Desktop/Japanese Remix CD 環境から日本語環境をHDDレスで構築します。
さらに、OpenCV(ver.2.1.0)のコンパイルまで進めます。

USBメモリスティックに関しては、 こちら の作業のうち Step. B の"Step 4:"で3GB Casper-RW"を指定し、Step C.以降をしていない状態でbootしたという前提で始めます。

【注意】以下のスナップショットは昔のものなので、もしかしたら若干説明と食い違うかもしれません。その場合はご容赦ください。


基本設定+日本語環境の設定

  1. 起動確認
    起動直後の様子。
    (Target PCのCF-Y5のモニタ解像度は1400x1050)


  2. メニューなどの日本語化
    Menu-bar / System / Administration / Language support [new-window] Language / Language for menus and windows
    "日本語(日本)"が先頭になるようにドラッグアンドドロップ。
    その後で"Apply System-Wide"をクリック。


  3. 再起動
    ここで一旦右上の電源ボタンアイコンで再起動。以後はメニューバーやボタンなどが日本語になります。

  4. 細かい日本語環境設定その1
    この先は個人的な趣味が入ります。
    メニューバー→システム→システム管理→時刻と日付の管理:東京にします。

    メニューバーの時計を24時間表示にして秒も表示します。

    キーボードを日本語のみにします。"追加"で日本語キーボードを選んで、"USA"を削除してしまいましょう。

    "オプション"から左CtrlとCapsLockを入れ替えます。
    完全に私の好みです。ごめんなさい。


  5. 大規模な日本語環境構築
    ここも好みではありますが、お薦めしておきます。
    なお、ここを実行するためにはインターネット接続が必要です。
    メニューバー→システム→システム管理→日本語環境セットアップ・ヘルパ
    各ページの中から、lv, scim-anthy, Adobe Flash Player, adobereaderを選択して実行

    別に必要ではないですが、このあたりでもう一度再起動してみたりしましょう。

  6. 細かい日本語環境設定その2
    この辺はちょっと適当です。間違ってたらごめんなさい(大勢に影響ありませんし)。
    メニューバー→システム→システム管理→言語サポート:「言語とテキスト」ウィンドウ→テキスト→"日本語"を選んで"システム全体に適用"します。

    同じく「言語とテキスト」ウィンドウ→言語→キーボード入力に使うIMシステム:"scim"を選びます。

    もしキーボード設定がまだ変だったら(?)、(しつこく)日本語キーボードのみ残るようにしておきましょう。
    "ウィンドウ毎にグループ化する"のも止めます。

    この辺りでまた再起動。
    問題なければ、アプリケーション→アクセサリ→geditなどを起動後に"半角/全角"キーなどで日本語入力が可能になっているはずです。


    さらにemacsでCtrl-spaceをmark-setに使っている私は、日本語変換開始キーにCtrl-spaceを外しておいたりします。
      メニューバー→システム→設定→SCIM入力メソッドの設定
        SCIM入力メソッドの設定→フロントエンド→全体設定:ホットキー→開始/終了
        開始/終了キーの設定
          Control+space     →削除
          Zenkaku_Hankaku
          Hangul
        OK
      適用
      
  7. 再起動
    最後に総仕上げでもう一度再起動しておきましょう。
    OpenCVに用のない人はこれでおしまいです。お疲れ様。

  8. 追記1
    システムクロック(BIOS)に日本時間を使っているのですが、メニューからの設定ではシステムクロックがUTCでないといけないようです。
    これを外すための設定にはGUIがないようなので、
    $ sudo gedit /etc/default/rcS
    とかで UTC=no に強制してしまいましょう。

  9. 追記2
    気分的には、いくつかさらに。 svnを使う予定のある人はsubversionは必須。
    $ sudo apt-get install subversion
    $ sudo apt-get install nkf

OpenCVのコンパイル

  1. 準備
    OpenCVは、様々なライブラリに依存しています。それらをまず準備します。インターネット接続が必要です。
    メニューバー→アプリケーション→アクセサリ→端末:
    $ sudo apt-get install cmake g++ libavformat-dev libswscale-dev libgtk2.0-dev
    好きな人はemacsも入れてみましょう。
    $ sudo apt-get install emacs
    人によってはComputer VisionではメジャーなIEEE1394カメラに対応したいかもしれませんね。 22というバージョン番号(?)が微妙なので将来は適宜読み替える必要があるかもしれません。 【参考:
    $ sudo apt-get install libdc1394-22-dev


  2. OpenCVのダウンロード
    どこかからLinux用(Unix用)の OpenCV-2.1.0.tar.bz2 をdownloadしてきます。
    ここではホーム直下"/home/ubuntu"に置くことにします。
    (実際に使用したのはOpenCV-2.1.0 (2010/04/06版)です
  3. OpenCVの展開
    $ cd
    $ tar xvfj OpenCV-2.1.0.tar.bz2


  4. SURFのバグ解消
    あまりここではデフォルトからいじりたくはないのですが、 SURFに関してKeyが見つからないときに落ちるというバグが報告されていて、 実際にその状況に出くわしてしまう割にバグ修正がされない(SVN-3638でもまだのようで…)ので、 強引に修正します。
    $ cd
    [SURF-BUG修正版 cvsurf.cpp (cvsurf-by-kameda.cpp)をダウンロード]
    $ mv OpenCV-2.1.0/src/cv/cvsurf.cpp OpenCV-2.1.0/src/cv/cvsurf.cpp-zerobug
    $ cp cvsurf-by-kameda.cpp OpenCV-2.1.0/src/cv/cvsurf.cpp
    【参考:surf-crash.diff

  5. OpenCV構築用ディレクトリの準備
    cmakeでは構築(build)はソースツリーと別のところで行うことができます。
    $ cd
    $ mkdir OpenCV-2.1.0-build
    $ cd OpenCV-2.1.0-build


  6. OpenCVのコンパイル
    ここまで来ればあとは意外に簡単です。 cmakeの出力結果にはよく目を通しておきましょう。 正常に進んだ場合、makeには少し時間がかかります。
    (Panasonic CF-Y5で20分程度)
    $ cd
    $ cd OpenCV-2.1.0-build
    $ cmake ../OpenCV-2.1.0
    $ make
    $ sudo make install
    $ sudo ldconfig


  7. 完了!
    全ての作業が終了しました。
    念のために再起動しておきましょう(意味ないはずですが)。


OpenCVのサンプル

興味のある人は、OpenCVのサンプルも覗いてみましょう。


亀田能成 (KAMEDA, Yoshinari) kameda[at]iit.tsukuba.ac.jp, kameda[at]ieee.org