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コピーと充填

作成者: 上田悦子, 最終変更者: 怡土順一, 最終変更リビジョン: 362, 最終変更日時: 2008-01-28 13:12:09 +0900 (月, 28 1月 2008)
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■ コピー

OpenCVには基本機能として,ある配列(画像)を別の配列(画像)にコピーするという関数がある. 単純に配列全体をコピーする以外に,マスクを指定することで,特定の領域だけをコピーする事も出来る. コピー元配列とコピー先配列は,同じ型,同じ次元,同じサイズでなければならないという制限を持つ.

サンプル


画像のコピー cvCopy

コピー先の画像を二値化してマスク領域を作成した上で,コピー元画像をコピー先画像にコピーする

サンプルコード

#include <cv.h> #include <highgui.h> int main (int argc, char **argv) { IplImage *src_img = 0, *dst_img = 0; IplImage *cpy_img, *dst_img_gray, *msk_img; // (1)画像を読み込む if (argc != 3 || (src_img = cvLoadImage (argv[1], CV_LOAD_IMAGE_COLOR)) == 0 || (dst_img = cvLoadImage (argv[2], CV_LOAD_IMAGE_COLOR)) == 0) return -1; cpy_img = cvCloneImage (dst_img); if (src_img->width != dst_img->width) return -1; if (src_img->height != dst_img->height) return -1; // (2)dst_imgの画像のRedのプレーンだけを2値化してマスクを作成する dst_img_gray = cvCreateImage (cvGetSize (dst_img), IPL_DEPTH_8U, 1); cvSplit (dst_img, NULL, NULL, dst_img_gray, NULL); msk_img = cvCloneImage (dst_img_gray); cvSmooth (dst_img_gray, dst_img_gray, CV_GAUSSIAN, 5); cvThreshold (dst_img_gray, msk_img, 0, 255, CV_THRESH_BINARY_INV | CV_THRESH_OTSU); // (3)src_imgをdst_imgにコピーする.マスキングされている部分は元の値が保持される. cvCopy (src_img, cpy_img, msk_img); // (4)結果を表示する cvNamedWindow ("src", CV_WINDOW_AUTOSIZE); cvNamedWindow ("dst", CV_WINDOW_AUTOSIZE); cvNamedWindow ("mask", CV_WINDOW_AUTOSIZE); cvNamedWindow ("copy", CV_WINDOW_AUTOSIZE); cvShowImage ("src", src_img); cvShowImage ("dst", dst_img); cvShowImage ("mask", msk_img); cvShowImage ("copy", cpy_img); cvWaitKey (0); cvDestroyWindow ("src"); cvDestroyWindow ("dst"); cvDestroyWindow ("mask"); cvDestroyWindow ("copy"); cvReleaseImage (&src_img); cvReleaseImage (&dst_img); cvReleaseImage (&msk_img); cvReleaseImage (&cpy_img); cvReleaseImage (&dst_img_gray); return 1; }

// (1)画像を読み込む
コマンド引数で指定されたファイル名の画像(コピー元画像)をオープンし,関数 cvLoadImage()で読み込む.2番目の引数にCV_LOAD_IMAGE_COLORを指定することで, デプス8ビット,3チャンネルのカラー画像として読み込む.
同様に2番目の引数で指定されたファイル名の画像(コピー先画像)も読み込む. 画像のサイズが同じであるかを確認しておく.

// (2)dst_imgの画像のRedのプレーンだけを二値化してマスクを作成する
コピー先画像であるdst_imgを2値化し,その結果をマスキング画像とする. 実行例のように人間の肌色を分離する際には,カラープレーンに着目するときれいに分離する事が出来る. この例では単純に,Redのプレーンだけを抽出しそのプレーンに対して,二値化を行なっている. 二値化方法の詳細については画像の二値化 cvThreshold, cvAdaptiveThresholdを参照の事.

// (3)src_imgをdst_imgにコピーする.マスキングされている部分は元の値が保持される.
関数cvCopy()を用いて,マスク領域を考慮した画像のコピーを行なう. 具体的には,以下のようにマスク画像の画素値が0でない領域のみコピー元画像がコピーされる.

mask(I)!=0 の場合、dst(I)=src(I)

// (4)結果を表示する
形状を変換した画像を表示し,何かキーが押されるまで待つ.

実行結果例

コピー元画像 コピー先画像 マスク画像 コピー結果

OpenCV-1.0 リファレンス マニュアル
OpenCV-1.1pre リファレンス マニュアル
OpenCVサンプルコード


画素値の直接操作
部分画像のシャッフル
画像の連結
画像のコピー
画像形状の変形
タイリング
画像の反転
逆行列(擬似逆行列)の計算
色空間の写像
離散フーリエ変換
階層構造を持つ輪郭の座標取得
図形の描画
ポリゴンの描画
凸ポリゴンの描画
テキストの描画
IplImage構造体情報の保存
マップのシーケンスを保存
IplImage構造体情報の読み込み
マップのシーケンスを読み込む
K-means法によるクラスタリング
クラスタリングによる減色処理
エッジの検出
コーナーの検出
並進移動のためのピクセルサンプリング
回転移動のためのピクセルサンプリング
画像のサイズ変更
画像のアフィン変換(1)
画像のアフィン変換(2)
画像の透視投影変換
全方位画像の透視投影変換
モルフォロジー変換
平滑化
ユーザ定義フィルタ
境界線の作成
画像の二値化
画像の二値化(大津の手法)
画像ピラミッドの作成
画像ピラミッドを用いた画像の領域分割
平均値シフト法による画像のセグメント化
Watershedアルゴリズムによる画像の領域分割
輪郭の検出と描画
画像のモーメントを計算
ハフ変換による直線検出
ハフ変換による円検出
距離変換とその可視化
不要オブジェクトの除去
ヒストグラムの描画
ヒストグラム間の距離
二次元のヒストグラム
バックプロジェクションパッチ
ヒストグラムの均一化
テンプレートマッチング
形状のマッチング
点列を包含する矩形
輪郭領域の面積と輪郭の長さ
二つの矩形を包含する矩形
楕円のフィッティング
点列を包含する図形
動的背景更新による物体検出
snakeによる輪郭追跡(静止画)
オプティカルフロー1
オプティカルフロー2
オプティカルフロー3
Condensation
顔の検出
カメラキャリブレーション
歪み補正
マップを利用した歪み補正
サポートベクターマシン
画像の各ピクセル値を特徴ベクトルとしたSVMの学習
画像の各ピクセル値を特徴ベクトルとしたSVMによる物体検出
マウスイベントの取得
トラックバーの利用
カメラからの画像キャプチャ
動画としてファイルへ書き出す
ラベリング