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マッチング処理

 

本研究では入力画像としてシルエット画像を用いている.この場合,モデルと シルエットとのマッチング評価の基準として,面積ないしシルエットの輪郭の 形状に注目することが考えられる.

輪郭の形状に注目してマッチング評価する方法については,対象とモデルの幾 何形状がよく一致する限りにおいては良好な姿勢推定が行えることが予測され る.しかしながら,この方法は輪郭の微妙なずれが存在するだけで姿勢推定が うまく行かないことがある.そこで,本稿では面積をマッチング評価基準に用 いる.

本マッチング処理では,関節物体モデルの木構造を利用して各ノードごとにサ ブマッチング処理を行うことにより,姿勢全体の関節角度変数を同時に扱う方 法に比べてマッチング処理量を削減している.処理を分割しているので,局所 最適解に陥る可能性があるため,処理の二段階目で局所的最適解の回避を行っ ている.なお,本マッチング処理の収束性については,各ノードの処理におけ るシルエット領域と当該ノードとの関係評価を工夫することでが最小となることを狙っているが,完全な収束性の保証はされてい ない.

本稿で提案するマッチング処理は大きく二つの部分に分けられる.一つは姿勢 が定まっていない姿勢決定木中のノードの関節角度を順次決定していく処理で ある.もう一つは,いったん得られた姿勢推定結果からさらによい結果を求め るために,再処理すべきノードを決定する処理である.以下に,この二つの処 理について説明を行う.





Yoshinari Kameda
平成7年5月23日 (火), 午後 11時20分47秒